RYUYA

夜明けのすべてのRYUYAのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0
洋画でよく見る、丸くイス並べて語り合う依存者集会みたいなやつを、邦画で初めて違和感なく導入し、「その後みんなで卓球する」という見たことない展開まで生み出した三宅監督は、マジで偉大な人だと思う。

雨とバス停と、うなだれるリクルートスーツの女の子。Hi'Specの必要最低限の音楽と、朗読のようなモノローグ。冒頭からなんか、めっちゃ映画なんだよなぁ。雰囲気づくりの日本イチ。

台詞もよくて、なにより全員声が暖かくていい。三宅作品あるある「いいおじさんしか出てこない」も堪能。そして俺には未来が視えた。上白石萌音さんが、着物着て縁側にいる八千草薫さんみたいな偉大な役者になる未来が。

松村北斗さん。めっちゃ好き。出演作選びがジャニ、あ、違っ、スマイルアップ、あ、STARTOらしからぬ独自の動きをしていて超最高ですよね。稲垣吾郎さんみたいな道を行ってる気がする。観たのは平日のレイトだったけど、"ほっくん"好きらしき若い女性が多くいて、終映後、前の席の女子ふたりが「よかった...」ってしみじみ言い合ってるのが聞こえてきた。それ込みで、すげぇ優しい時間だった。これぞ劇場で観る映画。
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