トーリターニ

AIR/エアのトーリターニのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
5.0
"JUST DO IT"
"We're on offense. All the time."
2023年度ベスト3に確実に入る。

バスケットボールを変えたMichael Jordanと彼に賭けたNIKE社員による世界的ブランド革命、圧巻のカタルシスだった。
一番の見せ場の後に流れる"Time After Time"で涙腺崩壊、"My Adidas"などの名盤揃いの音楽もサイコー。

冒頭のSD画質で4:3の映像を連続で浴びることにより80年代の世界に導かれ、心を奪われる。
小道具等の美術も良く、昨今流行りの80〜90年代を舞台にしたノスタルジックな作品性も企画として美事と言わざるを得ない。
また、あからさまには描かれていなかったが、まだまだ白人社会だった当時に登場した黒人のスーパースターに破格の厚遇を準備する難しさもあったはずである。
近い将来、大谷翔平を描く『SHO TIME』なんて題名の映画も出来そう。

マット・デイモンをはじめ、豪華俳優陣も光る。ヴィオラ・デイヴィスが白眉の好演。
あと流石に加工だとは思うがベン・アフレック痩せすぎでは……?

非常にアメリカ的であるが王道中の王道、パンチラインだらけのセリフ一つ一つに心が震える。
大傑作でした。
あと『SNEAKERHEADZ』も観ておいて良かったな。