猿山リム

交換ウソ日記の猿山リムのレビュー・感想・評価

交換ウソ日記(2023年製作の映画)
5.0
 原作シリーズ全部読了しているので、原作ファンの立ち位置で鑑賞(コミカライズは未読だが)。
 1巻の話なので、良い感じに細部を忘れていて、でも覚えているほど印象的なシーンはしっかり再現されていて、ちょうど良い実写化な印象。
 余談だが、2巻3巻と読んでいるので、その辺りも意識して鑑賞できた部分もあり、より楽しめた。

 まぁなので、内容は総て知った上での鑑賞。
 お気に入りの作品が数年の歳月で、イメージの中で美化されているはずなのに、しっかり観られたと言うことで、再現率は高いと思う。

 男視点で青春恋愛モノを鑑賞するとき、ヒロインのかわいさに気を取られがちではあるが、この作品は(原作の時点から)、ヒロインの悩みに発破をかけつつ全肯定する男前のスタンスが痺れる作品に感じている。
 勿論、ヒロインのかわいさも魅力的だったけど。
 怯えた感じの「眼」の演技が素敵でした。

 実写化と言うことで、原作読了時謎に思った「ヘヴィロック」の正体がしっかり明かされたのも、個人的には嬉しい。
 そんな視点で鑑賞した奴は他にいないかも知れないが、読書感想サイトに書いた内容なので・・・。
 個人的には、全校ドン引きロックなので、もっとデスメタル的な物をイメージしていた・・・っていうか、2巻にデスメタルって書いてあった気もする。

 ちょうど良い感じに拗れて、でも鑑賞者視点では、絶対巧くまとまるのが解っている感じではあるが、実際の恋愛も人の恋愛を見守るときは、そんな視点になるわけであり、そんなレベルまで解釈して、凄く良い塩梅の青春恋愛映画と思った。
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