まさか本作を大スクリーンで見られる日が来るとは…。
「金と名声が目当てでアマゾンの奥地でヤラセドキュメンタリーを撮る若手ディレクター」の遺した映像を見る「都会のテレビプロデューサー」を見る「われわれ観客」という多重構造がこの作品をタダのキワモノに終わらせない知的さを与えている…とか言いたいところだが、そんなゴタクが軽く吹っ飛ぶほどの残酷な描写がてんこ盛り。
若い白人ディレクターが今で言う「バズる映像」を撮るのに躍起になって良識のタガが外れ、最終的には誰も喜ばない不快な映像が出来上がる様は、現代のアホな配信者が炎上する様とあまりにソックリで唖然とした。どこかでSNS時代の社会問題として認識していたので。