Violet

私の頭の中の消しゴムのVioletのネタバレレビュー・内容・結末

私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます


泣きすぎて涙が枯れ果てた。
本作は若年性アルツハイマーになったキムスジンと、その夫チェチョルスの愛の物語であり、生きる上でとても大切なことを教えてくれる映画でもあった。

人は自分がされたことはなかなか忘れられない。許すことは苦しいことでもあるし、わたしもそれにすごく共感した。
だけど、キムスジンの「許すことは心の部屋を1つ開けること」っていう台詞はなんだか心にすっぽり落ち着いた。いつ自分の人生が終わってしまうかも、大きく変わってしまうかもわからない中で、誰かを恨む時間は勿体無いよね。人を許せる人間でありたい。
そして、照れ臭いことも、言わなくてもわかってると思うようなことも、普段から伝えておかなきゃいけないと思った。自分の気持ちを言葉にできるということが、どれほど幸せなことであるかということを、キムスジンの手紙を通して痛感した。
最後のコンビニのシーンはもう思い出しただけで泣けてくる、素晴らしいシーン。

記憶を失うことはとても怖いことで、日々のことや周りの大切な人たちのことをちゃんと認識できているありがたみを感じることができた。
当たり前だと思っちゃいけないんだよね。
もしも、もしもわたしがいつかアルツハイマー病にかかってしまったら。大切な人がわたしのことを忘れてしまったら。
大切な人の心の中でわたしが生き続けられるように、悔いのないように接していきたい。

▼いろいろいろいろ
・愛の不時着を見てソンイェジンが可愛くてだいすきになったのが、私の頭の中の消しゴムを鑑賞するきっかけ
・私の頭の中の消しゴム(내 머리 속의 지우개)って、すごい素晴らしいタイトルだと思う
・元ネタが日本のドラマだったって知らなかった!てっきり韓国原作だと思ってた。
・チェチョルスは、親に捨てられてもう涙も枯れ果てたって言っていたのに、キムスジンの病気のことを知ってから何度も何度も泣いていて、その涙に心が締め付けられた。
・髭剃り後の化粧水?の香りの伏線が回収されている点もそうだけど、ひとつひとつのシーンに意味があってとても丁寧な作品だと思った。
・とにもかくにもソンイェジンがかわいすぎた。純粋まっさらみたいな感じでずっと見ていられると思った(笑)
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