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窓ぎわのトットちゃんのmayaのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
5.0
すっっっごかった...
泰明ちゃんが亡くなって、トットちゃんの中で死とこの世の悲しみとが突然リンクして、見えていなかった戦争の悲しみが情報として突然流れ込んでくる演出の凄さ。小林先生の「次はどんな学校を作ろうか」のシーンに込められた、執念、狂気、怒り、決して消えない覚悟と決意の意志の炎。この二つの場面では、涙を超えるざわつきが体の奥底から立ち上がった。
トットちゃんの豊かな感性が私の「蛙が池に飛び込むのをみたのは芭蕉だけではなかろうに」何も感じなくなってきていた心をこじ開け、そうして空いて豊かになった心に後半ざばぁっと流し込まれる戦争への怒り、悲しみ。これをほんの3時間に満たない間にやってのける。すごい。
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