黒澤映画、時代劇苦手かもしれない...
多分チャンバラの良さに「ウォーッ」てなれないと、見せ場がどこなのかよくわからない。
ドラマも正直(どれも小粒で大きな波がないなぁ)と思ってしまった。戦乱のリアルな怖さを描いてるわけでもないので、菊千代が「これは俺だ」と慟哭するシーンも、有名だし良いんだけど、わりとそこまで迫ってこなかった。
なにより、しのちゃんの扱いが許せないんだが？？あのキッッツい女の虐待シーン、まじでどのドラマに必要だったかわからないんだけど...
チャンバラがさんざ続き、順番に野武士がチャカチャカ死んでいき、侍7人も、キャラが立ち切らなかった人から混乱の中で気づけば死んでる。いや、悲しくなりきれない、まだ私は彼らのことをそこまで好きになってないので...
逆に菊千代はキャラクターとしてとても魅力的だった(黒澤明は三船敏郎を野良犬だと思ってるんですね)し、好きになったけど、やっぱり死に方にドラマがない。
色々リメイクされてるし、やたらと海外ウケする作品だけど、羅生門のようなひりつく脚本のうまさはないと思う。私は2回見ても「この時間でこれは、同じくらいの時間のアラビアのロレンスやベンハーなんかと比べるとお粗末」と感じてしまった。
(ていうか海外ウケ、という名の白人社会ウケ、小津安二郎みて「ニッポンノシグサ〜」「デントウ〜」とか言い出してるあたり一切信用できない。しょせん「サムライ〜カタナ〜」程度のはしゃぎ方だろ？と思ってるし、北野武の「首」は残酷すぎるとしてカンヌで不評だったと聞いて「ほらみろバーカ」と思った)
あと何本か見て薄々勘づいてたし、たしか黒澤明が北野武との対談で武にうらめしそうにいってたけど、黒澤明、コメディ下手だな？？？？ひょうきんなやつのひょうきん仕草が一個も面白くないぞ？？？
