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ぼくたちの哲学教室のbabyのレビュー・感想・評価

ぼくたちの哲学教室(2021年製作の映画)
4.0
ドキュメントの力は、この世界のどこかにこういう人がいるって教えてくれるところ。だからこの世の中まだ捨てたもんじゃないって感じさせてくれる。
リトルガールを観た時もそんな感じだったな。

私の考えは、一回で決めないこと。やっちゃだめって決めないこと。だから、もし間違ってしまったとしても、その後ちゃんと考えて行動する。だからこの学校の子達を見ていると、なんか自然に涙が出た。多分それは私も幼い頃こういう風にしてもらいたかったから。そして、今こんな学校が存在することが嬉しかったからだと思う。

いじめてしまった子が、すぐにだめだったと反省して泣いてごめんねと言ってる時、あの気持ちすごいわかると思った。何かをしてしまった時、同じぐらいの棘が返ってくるから。チクチクしてモヤモヤして、でも自分のせいってわかるから、何も言えない。でもそうじゃなくて、涙は出ちゃってるけどちゃんと相手にごめんって気持ちを伝えられるのはすごい。この行動が大切ってわかるのは、教えてくれる先生がいるのはもちろんだけど、自分も先生も考えて動く努力し続けているからこそ。

アイルランドの複雑な事情を絡めつつ描かれるからこそ、現状や過去を見つめられつつ、もっとシンプルな、根本的なメッセージが響いた気がした。

観てよかったと心から思える作品だった。
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