Sasada

白鍵と黒鍵の間にのSasadaのレビュー・感想・評価

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)
3.5
現実と現実の間を漂うピアノの音色

少々面食らう展開や演出があるけれど、とりあえず飲み込んでみれば心地よいのは心地よい。
“あの頃のギンザ”を知らない者からすると外国を旅するような気分で街を歩き、タバコをふかし、音を奏でる94分。

分かりやすい起承転結なんてないけど、でも面白い。色っぽくて妖しい世界に生きる彼らに憧れてしまう。
良い人とも悪い人ともラベリングできない、まさしく黒と白の間で息づく人間らしさの塩梅が良い。仲間でも友達でもないけど、音楽を通じてだけは繋がる関係性のドライな手触り。
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