「真・鮫島事件」「きさらぎ駅」の永江二朗監督最新作。
ネット投稿小説をベースとしたホラー作品。
元ネタ知らなかったので、100％楽しめたかは疑問ですが、グロテスクになりすぎない表現と比較的低予算ながらチープになりすぎない演出と編集の効果が存分に発揮されていて、終盤の意外性も含めて、完成度の高い作品だと感じました。
島の旅館でのリゾートバイトにやってきた3人の若者が、旅館の女将が深夜に食事を運ぶ姿を見つけ、肝試しとして真相を確かめようとするところから、不可解な現象に巻き込まれるお話。
青春映画っぽい入口からジャパニーズホラーのような展開、そして都市伝説的な意外性とユーモアが同居していて、年齢制限なく見られて、それでいて充分大人の鑑賞に堪えられる物語の面白さがあって、ホラーとしての刺激は弱いものの、まとまりの良い内容になっていることが良かったです。
ある理由からのキャラの入れ替えが物語に上手く取り入れられていて、それがコミカルな要素と後味の悪い部分に上手く作用していること、クリーチャー造形のあえての作りもの感も味わいになっていて、映画全体の雰囲気が壊されないバランスの良さにつながっているとも感じました。
