こなつ

私がやりましたのこなつのレビュー・感想・評価

私がやりました(2023年製作の映画)
4.0
フランソア・オゾン監督の最新作。ユーモアに溢れたクライムミステリー。

1930年代のパリの街並み、あの時代のファッション、クラッシックな小道具、だけどちっとも古臭い感じのしない楽しい作品だった。

有名プロデューサーが自宅で殺害される。容疑者として浮上した女優マドレーヌ(ナディア・テレスキウイッツ)は、ルームメイトの新人弁護士ポーリーヌ(レベッカ・マルデール)の筋書き通りに裁判で正当防衛を主張して見事無罪を勝ち取った。感動的な弁論に一躍スターとなった若手女優だったが、ある日そんな彼女の前に大物女優オデット(イザベル・ユペール)が現れ、衝撃な発言をする。

性格も年齢も異なる女性3人が繰り広げる駆け引きが何とも面白い。法廷での新人女優の大芝居にまんまと騙される人達。突然現れたオデット、大袈裟で強いキャラをコミカルに演じるイザベル・ユペールの存在感にも圧倒された。

「あの犯罪は私のもの」今更貴女になんかに渡せない、、あの手この手で妥協点を見付けていく可笑しな展開。手のひらで踊らされている男性達も情けなくて滑稽だったが、マドレーヌとポーリーヌを演じた若手2人があまりに魅力的で騙されちゃうのも仕方ないかな。
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