KOZO

花腐しのKOZOのレビュー・感想・評価

花腐し(2023年製作の映画)
4.2
綾野剛&柄本佑の豪華競演!の割には上映館は少ないわ、映画サイトの点数は低いわ…
って同じ荒井監督&柄本佑、同じR18+の『火口のふたり』もラストはぶっ飛んでたなあと思い出したら、今作のラスト前のなんじゃこりゃ!?なシーンも不思議でない。

ひょんなことから出会った二人が自分の元を去っていった女性について酒とタバコにまみれながら語り合う。二人が「いい女だったな」と未練がましく振り返った人は同じ女性だった…。

湿っぽく薄汚れたアパート。現在はモノクロ、過去のその女性とのシーンはカラー。2000年代の話なのに昭和の香り。
学生時代、先輩や友人のアパートでいろいろ語り合ったのを思い出して切なくなる。

『春画先生』の時にも書いた、相変わらず柄本佑は何でもやるなあ。変態やん。
そんな柄本佑に負けずと綾野剛も。終始節目がちにボソボソと話すのだけど、上に書いた何じゃこりゃ!?なシーン、そしてエンドロールでの弾けっぷり。
そしてさとうほなみ、城定監督の作品以外知らないのだけど、役者としての本気っぶりが凄い。うっすらとしか覚えてないけど、何となく80年代の一連の作品の松坂慶子を思い出した。『蒲田行進曲』とか『火宅の人』とか…決して“魔性”ではないのに男をダメにする…。
まだミュージシャンと二刀流?なんやね。凄い。

映画の内容としてはかなり好みが分かれそう。でもあのエンドロールは個人的に絶品。
これも学生時代から20代の同性・異性問わずの出会いと別れを思い出してグッときた。
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