織田

こいびとのみつけかたの織田のネタバレレビュー・内容・結末

こいびとのみつけかた(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

『まともじゃないのは君も一緒』と『婚前特急』が本当に大好きで、公開を楽しみにしていた作品。ですが、この2作品で紡がれるマシンガン的な会話劇のイメージを勝手に植えつけすぎたのかもしれない。
😂←こんな感じで観てた過去2作のように死ぬほど笑うでもなく、かといって刺さるでもなく、自分の中のスイッチが入らないまま終わってしまった感じ。めっちゃ良かった!!っていう感想を現時点で持てないのが悔しい。

ちょっとおかしな(普通じゃない)人たちを描いているのは前作と同じものの、本作のトワと園子を「可笑しい😂」と捉えることは私にはできなかった。というか、そもそもそういう見方で観る映画ではない気がする。

(一方的な)会話の種をポケットの中にいつも用意しているトワも、そんなトワに怒る脇坂さんもどちらも正しいと思うし、基本的に自分も同じような感じなので既視感を覚えた。でも可笑しくはない。しんどさの方が大きかった。端的に言って自分には合わなかった。

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一方で、映画全体に通じる包容力はやっぱり魅力的でハートフル。脇坂さん含めてトワの周りの人は圧倒的に良い人ばかりで、こうやって相手を尊重し、肯定する輪が至る所にあれば"つまらない世界"も表情を変えていくんだろうなと思う。誰かの味方に、誰かの帰れる場所に自分はなれているのか、今後なれるのかと、帰りの電車で自問した。
(ただ、トワと園子のバックグラウンドを当人以外が告白するのは勇気がいることだよねと思う。相手を信頼しているからこその発言でしょうけども)

一番好きだったのはバックステップを踏みながらトワが道標の落ち葉を中腰で(!)丁寧に敷いていくシーン。コンビニの店員さんに声をかけるくだりは先日観た『太陽は待ってくれない』を思い出して笑った。
ちなみにそのコンビニがヒロマルチェーン。あの黄色いマス目看板は胸熱でした。笑
織田

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