Smith

PERFECT DAYSのSmithのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.2
下町のボロアパートに住む一人のトイレ清掃人のルーティン生活を通して、幸せとは何かを問いかける作品。

まず、主人公平山の住んでいる場所が筆者の暮らしている所のすぐ近くであり、本作を観た映画館もすぐそばである。よって物凄い臨場感、特等席で見れたことを嬉しく思う。良く知っている場所が次々と出てくる。

平山の同じことを繰り返す日常はまだ20代の自分でも共感できる。変化の激しい学生時代と違い、多くの社会人にとっては、来る日も来る日も同じように仕事をするのが普通なのだろう。スマホやSNSとの繋がりは彼との明確な違いだが、本質的には同じだ。

ともすれば退屈感を感じてしまう日常に、そんなことはない、すぐそこに幸福はあり、気づいていないだけ。平山の日常はそう、教えてくれる。

そしていつもながら役所広司の演技、存在感、リアリティは抜群であったといえる。
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