さとし

PERFECT DAYSのさとしのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.1
これは役所劇場でしたね。

ちょっとゆったりしすぎていたものの一人のトイレ清掃員の日常を淡々と描いた作品です。また多目的トイレってこんなことができるんだとか掃除用具入れのアレはこんな使い方があるんだなどいろんな新発見がありました。

役所さんは本当に120%の演技ができる俳優さんですね。」Shallウイーダンス」から末期がんの患者役など様々な役をこなしてきた本院ですが、「すばらしき世界」といい本作といい常に年齢にあってるんだけど新鮮味というか新しい役にチャレンジしててすごいなと思いました。トイレ清掃員というと社会の中の影みたいなものだと思っってしまいますが、見下してはいかないんだと思いました。こういう人たちに光を当ててこんなに丁寧に描くことによって感謝の念が芽生えてきました。そこはこのお映画の強みですね。

あとセリフ数が少ないですね。なので作品はゆったりという言葉がふさわしくて退屈はしなかったです。ここまで描かなくてもいいのになと思う部分もありましたね。しかし日本に対するリスペクトは感じました。ヴィム ヴェンダース監督の作品を見るのは初めてですが、凄くポジテイウな気持ちになりました。

あと小さい役の俳優さんの多くて飲み屋のママさんとか本屋のおばさんとか三浦友和さんとかいろんな脇役が登場しいい味を出していました。姪っ子の女の子も良かったです。柄本さんも軽い感じで好き嫌いはあると思いますが、なかなかのクズぶりが印象的でした。

あとはこういう作品をコロナ後にできたことは凄く意義がありますね。いかにこの世界が美しいことで溢れてるんだというのは素晴らしいことですね。良かったです。

カセットテープもいいですね。
懐かしさも感じました。
いい映画でした。
さとし

さとし