ある人におすすめして頂いて気になっていたところ、たまたま観れる機会に出会したので鑑賞しました。
なんとなくのあらすじは聞いていたけど、本当にそれ以上のことが起こることはなくて、とても良かった。淡々と写し出されながらも、僅かで確かな変化がみえる映画は本当に至高。多くを描いていないようにみせて、実は相当な情報量が埋め込まれているし、変わり映えしないと思わせて、実はたくさんの変化や出来事が起こっている。これこそ日常だと思う。
僕はジム・ジャームッシュの『パターソン』を観てから衝撃を受けてこの類の映画が本当に大好き。本作もそれととても似ていて、でも何かが違っていて、とても面白かった。
東京という街は僕にとってはまだまだ見慣れない場所というか、知らない場所という感じなので、海外の監督の目から見た東京・日本ではあるけど、役所広司と東京観光をしている、みたいな、そういう面白さもあって新鮮な画面だった。
主人公はその日に何があっても翌朝玄関先で空を見上げる時にはいつも少し微笑んでいて、何故そんなふうに居られるのか、それだけ少し不思議だった。