Kyle

羊たちの沈黙のKyleのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

色んな人に名作!これはぜひ観て欲しい!と言われ、タイトルの意味深さにも惹かれてずっと気になってた作品。夕飯のお供に見る映画を、と思ってアマプラ開いた瞬間にバーンと出て来たので思わず速攻で再生ボタン押してた。

でも正直思ってたよりも呆気なくて、あっさりと終わってしまった印象。もっと複雑で謎解き要素があったり、視覚的なインパクトよりも心理的に怖いシーンが欲しかったかもしれない。たぶん名作過ぎて参考にされ過ぎた結果、この類の作品全体のレベルが上がってて物足りなく感じてしまってたり、それらを既に見慣れてしまっていたことで期待し過ぎていたのかも。

また、納得感を求めて鑑賞後にレビューや考察を見てみたところ、この作品の扱うテーマの多さも、微妙に感じてしまった一つの要因かもしれない。主人公のトラウマ、女性やLGBTへの偏見や差別、サイコパス、猟奇殺人など、特徴的な要素が多く散りばめられている事で、この作品を通して伝えたい事がぼやけてしまっている、分かりづらい、と私には感じられた。特に、タイトルに大きく関係する主人公のトラウマに上手く理解を示せなくて、ここに感情移入出来るかどうかがこの作品を楽しめるか否かの大きなポイントだったんだなぁ…という気づき。

とはいえ、この作品を「初めてのサイコスリラー」として観たとしたら、それは大きな衝撃であっただろう、という気もする。それに、どんなに期待値が高かったとしても、レクター博士の魅力的な存在感は文句なしに一級品で堪能しがいがある。
Kyle

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