このレビューはネタバレを含みます
落下死をめぐる家庭内ミステリ。
全然好きな話じゃないけど、一歩間違えたらバランスが崩れる秀逸な匙加減。本当に最後までわからない。
裏を返して男女の要素が一部でも逆でも崩れるということは、やっぱりジェンダーはあり続けるし、全て片方から見た世界でしかないんだなぁと感じた。そういう意味でもすごい感覚で作られた
作品かもしれない。
そして家族についた傷は不可逆で、時間で覆い尽くしても消えることがない。
解剖されつくした家庭に、更に待っている現実も含め辛い話だった。
幸せだった頃のリアルすぎる家族写真がしんどすぎる。