いの

関心領域のいののレビュー・感想・評価

関心領域(2023年製作の映画)
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わたしはこの映画が好きか嫌いかも自分でわからず、受けた衝撃度がどのくらいなのかも自分でもまだよくわからない。今の時点での正直なスコアがノースコアということです。


とにかく圧の強い映画。計算しつくされている。不穏さも唐突な挿入も計算しつくされている。室内にはたくさんの固定カメラが(堂々とだったり隠しカメラのようにだったりして)設置されたということだけど、室内のカメラは被写体に近寄ったり遠ざかったりすることなくその位置で映す。でも一体どれだけたくさん設置したの?とおもうほどカメラが切り替わる(ことを鑑賞者は意識させられてしまう)。狙いすぎも今作の息苦しを後押しする。


この女性はもしかしたら必死で無関心を装っているのかも?とても努力して無関心を維持しているのかも?というわたしの願望なんぞは木っ端微塵に砕け散り白い灰と化す。本当に無関心でいられるんだ。この場所から逃げたいわけじゃなくて居続けたいと思ってるんだ。わたしはそう驚いてみたいけど、でも、もしカメラが180度パンしてわたしに向けられたら、わたしだって世界のほとんどのことに関心を持たずに生きているんだ(小声 


セリフが多いわけじゃないからなおのこと、夫や妻の、何気ない一言に背筋が凍る。パーティー会場かどこかで、二階から階下を見下ろしたときに夫が考えていたこと。あの住居で働く女性を見下して怒鳴る妻のひとこと。人を対等な人とは思わない言動は、収容所のみならずいたるところに当たり前のように存在する。


演者はどれほど大変だっただろうか(特にあの夫妻)。あからさまな言い方をしてしまうけど、監督はユダヤ系で、主役の夫妻はドイツ人とのこと。たぶん、心底糾弾したい(のであろう)監督の視線を感じながら、収容所からの悲痛な叫びをおそらくは受け止めながら(演じながらそれはものすごく感じていたと思う)、無関心な領域で無関心な人物を演じるということは、被害者を演じるよりももっと苦しい状態に置かれたのではないかとわたしは想像する。毎日吐きながら演じていたと言われたら深く納得する。







本当にただの自分のメモ
マイクラのターゲットみたいな模様が2度。①終盤の床の模様と、②エンドクレジットでどこかの会社?のマーク


本当にただの雑談
あの髪型は、新種のツーブロか? いやいや、こちらの方が時期が早いのだから、これがツーブロの発祥か?(絶対違う)  ビックリする髪型だった
いの

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