もじゃ太郎

タイタニックのもじゃ太郎のレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
5.0
恥ずかしながら今回初めて観た。正直、見くびっていた。単なる現代版「ロミオとジュリエット」ではなかった。

単純なタイタニック号沈没までのストーリーかと思ったら、冒頭の20分ほどはその沈没した船をサルベージして当時の遺品を写したり、生き残りのお婆さんに辿り着くなど、感動の伏線を張り巡らしていて見事だった。事実に基づく創作であることから、物語の結末はある程度想像が付く。だから、こういう伏線の張り方は非常に効果的だと思った。沈み方などが事前に語られたことから危険な状況がどう展開するのかがかなり分かりやすかったし、ボートが足りないなどの状況の危機的状況が何を意味するかうまく表現されていた。

さらにロマンチックなシーンもロマンチックなたけでなく、ローズの自由を表現していたように思う。

3時間も長ったらしい映画を観ていられるか、と思ったが、退屈している時間は少しもなかった。いろんな賞をとって評価されている映画がいい映画とは限らないと天邪鬼になって観てこなかったことをひどく後悔した。

音楽の使い方がとても上手だった。凄惨な場面に音楽家の音楽を差し込むことで情景をよりドラマティックにしていたし、「My heart will go on」が感動的な最後を演出していた。