ツクヨミ

ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)のツクヨミのレビュー・感想・評価

3.2
ゴダール映画のドキュメンタリーというよりかはゴダール本人を紐解いていく。
ゴダールのドキュメンタリーと聞いてやはり居ても立っても居られなかったので、見に行ってみた。
まず本作はジャン=リュック・ゴダール監督に関するドキュメンタリーになっており、多種多様な役者やゴダール本人によるインタビューが雪崩のように押し寄せるのはトルナトーレの"モリコーネ"ドキュメンタリーの如く混沌とした情報量に塗れていて素晴らしかった。
最近見たタランティーノのドキュメンタリーみたくフィルモグラフィーを順に追っていくテイストではあるんだが、たまにその順序が前後したりしてなかなかに一筋縄ではいかない感じが◎。あとやはりゴダール本人のプライベートに関する話が多かったりして、アンナカリーナやアンヌヴィアゼムスキーとの恋愛事情が"ゴダールとトリュフォーふたりのヌーヴェルヴァーグ"みたいな役者が朗読するスタイルで語られるのもまた良い。そしてそれに対し3人目のパートナーアンヌマリーミエヴィルとの話がやっとこさ巡り会えた心許せる人みたいな感じがまた染み入ると言うか、本当にあまり作品に対しては語らずゴダール本人にフォーカスしたゴダール好きこそニッコリするドキュメンタリーだ。
あとやっぱり流石に見ていないゴダール作品.とりわけ"ゴダールの映画史"が見たくなった、映画作家のドキュメンタリーってその監督作が見たくなってこそだよなと改めて感じる。そして見た後の余韻が80年代ゴダール作品見た後みたいだったのも良かったね。
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