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乱れるのturkeyのレビュー・感想・評価

乱れる(1964年製作の映画)
4.8
成瀬監督は「浮雲」よりこっちが好き。
中盤までは成瀬版「東京物語」の趣き、だが本当に面白くなるのは礼子(高峰秀子)と孝司(加山雄三)が礼子の故郷 山形へ向かう列車の中から、この心理描写が秀逸だった、そして三途の川の向こうへ遠ざかる担架と追いかけても追いかけても追いつけない現世に居る礼子、立ち止まって万感の思いと絶望に抱きすくめられる玲子の顔。
この時の高峰秀子の演技は絶品中の絶品だったと思う。

※清水の家に何と言い訳すればいいのか、それを考えると余りに不憫。
※成瀬監督一つだけしくじった、酒は20世紀の間は専売制で守られて免許(出モノも無かったし、出ても普通手が出ない額)が無ければ商売出来なかった、食料品はスーパーの出現で競争に晒されたが酒の販売は出来なかったから映画のようにスーパーの出店でビクつく事は一つも無かった、地元の酒屋は何処も何軒もビル建てるくらいだったけど力仕事は力仕事だなと思った(映画でも(一平クン、ウルトラQ)リヤカー引いて運んでる)。
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