turkey

志乃ちゃんは自分の名前が言えないのturkeyのレビュー・感想・評価

4.2
心踊る作品ではないけど世間の評判よりは良質な青春映画だと思う。
配給がビダーズ・エンドという会社だからか爽やかな大団円ではないのだけど味のあるハッピーエンド、劇的な変化のない日常が三人それぞれに訪れるが確実に一歩、或いは半歩前進した日常生活を迎えるので其々の成長が見て取れるし非常に現実的な終わり方をしていて、そこに好感が持てる。
 只、物語に欠点はないのだけどディティールがいい加減過ぎる、重度の吃音の子が入学するのに親が事前に学校と相談しないなんてあり得ないし、放っぽりぱなしというのも不自然、中学から高校への申し送りに吃音を書かないのも変だ、狭い地方都市の高校に中学時代の同期生が入学していないのも話の都合としか思えない、そこがどうしても引っ掛かって作品の足を引っ張ってるのが勿体ないと思う。
 演技についてはメイン三人の演技は上手くて申し分ない中、岡崎加代を演じた蒔田彩珠が何とも言えない味わいのある演技で💮、主演の大島志乃役の南沙良の鼻水厭わない熱演も良いのだけど特徴ある役は演じやすいから、これだけでは何とも言えないかな、お邪魔虫の菊池役萩原利久もウザくて良かった。
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