何度も涙が出た 感動したからじゃないよ
あまりに退屈で何度も欠伸が出たから🥱
原作未読
一応佐藤健と長澤まさみの恋愛映画のつもり
で製作者達は作っているんだろう
本当の愛が分からない精神科医と同棲する
マリッジブルーの獣医が突然失踪した理由は？
そこに医学生時代の元カノが絡まるのだけど
まぁ本当にこの関係性が記号的というか
とってつけたように都合の良い展開の連続
主要登場人物達3名は低体温でボソボソ話し
相手の事などまるで見ていないし
考えようともしていない
だからこれは恋愛映画なんかではなく
感情が全く交錯しない愛の不毛を描いた
ある種のホラー映画だ😅
かつて昭和の名脚本家笠原和夫は
北野武『あの夏いちばん』を観て
「これは絵葉書の連続スライドだ」と怒り
映画の脚本とはかくあるべしと
「脚本骨法10箇条」を記した
（その後『あの夏』もある程度再評価）
翻って本作には勿論骨法の欠片もないし
北野映画が引き算で生み出した余白や
映像的なセンスもまるでない
ウユニ、チェコ、アイスランド
ただ海外ロケに行きたかっただけ
肉体的躍動感なく目の虚なキャラ達が
逆光を多用した一見美しいだけの風景に
亡霊のように佇んでいる
これこそ「絵葉書のスライド」そのものだ
そのスカスカな中味のダメ加減という点で
近年稀に見る作品
女子供（と敢えて書く）の涙を搾り取る
お涙頂戴娯楽映画に徹する方がいっそ清々しく
この枠内で「良い映画」を目指して
大外れしている姿は醜悪で見苦しい🥲
村上春樹に憧れた学生の青臭い自主映画の如く
今どきのシネコンではまず観られない
異様な世界がお金かけて繰り広げられてます
お金と時間に余裕のある方は
ある種の怖いもの見たさでどうぞ😅
