連休の夜に呑みながら70年代東映アクション
いやーこれは素晴らしい😀
若い頃は日活映画好きだったので
東映アクションは深作は代表作観てたけど
中島貞夫は殆ど観てこなかった
東映でも太秦の京都撮影所製作ってのも
馴染みがさほどなかったからかも
でも今改めて観ると本当に面白い
映画でバスジャックと言えば
まずは『ダーティーハリー』そして
『ユリイカ』『スピード』
最近ドラマで「ミステリと言う勿れ」あたり
なかでも本作はバスジャック映画の
逸品と言っていいだろう
ハイジャックが国外に逃げられるのに対して
バスジャックは犯罪者にとって殆ど
逃げる勝ち目がない
それでも川谷拓三と片桐竜次のコンビは
運転手と乗客を脅しながら逃避行を続ける
拓ボンのオドオド感が絶品だ
そして乗客各自の台詞と設定が冴えてて
「一定速度で動く舞台の中で各キャラは
勝手な事を考えている」という点で
ジョイスやVウルフやプルーストの
「意識の流れ」的な手法さえ思い出す
多分単なる錯覚だろうけど😅
中ではバイクで追いかけてくる星野じゅん
という女優、全く知らなかったけどお見事
主演の渡瀬恒彦が犯罪者なのに
前半では大人しい乗客のフリしてて
後半に何をしでかすかと思えば
これがなんとも痛快で素晴らしい
自分は日活映画で渡哲也を観てきて
あのクールな魅力も捨てがたいけど
東映の恒彦は完全に眼がイッちゃってる
『実録私設銀座警察』もヤバかったが
本作での狂いっぷりには驚かされる
さほど予算があるとは思えないのに
カーチェイスでのアクションも見応えあり
70年代後半東映京撮の底力を感じる
78分という尺内でシネスコ画面の中に
多種多様なアイデアが詰まっていて
最近の長ったらしい邦画を撮る監督達は
みなこういう映画を目指したらいいのにと
心の底から思ってしまうなー😅
