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グランツーリスモのKのレビュー・感想・評価

グランツーリスモ(2023年製作の映画)
4.2
19/9/2023 tue イオンシネマ市川妙典 IMAX E13 13:00〜
IMAXフルスクリーン。

/良すぎて泣いちゃったマジで
バトル漫画みたいだったね〜〜。全てあつらえられた面白さ。
レーサーにもゲーマーにも、ゲーム制作者にすら敬意が500%払われていて本当に良かった……自分がレースファンだったら絶対見下しちゃうもんな、ゲーマー上がりの選手のこと。
つっかかりのない滑らかさよ。レーシングカーのボディを指でなぞった時の、あの異次元の滑らかさを思わせるような。確かにダンジョンズアンドドラゴンズに似たスムースさだった。

/日本語字幕ついてるの最高〜〜!日本の映画オタクの声がやっと聞き入れられたように思えて泣ける涙涙涙(日本語台詞に字幕が付くとアクセシブルにもなる、ディスアビリティ側も楽しめるのよ、本当は環境音や誰の台詞かなども明示したバージョンの字幕版も上映して欲しいところだけど……)
日本語台詞はたった数ラインしかないとは言え、他の日本が登場する映画のように音声レベルも下げられてないし完全に聞き取れて本当に嬉しかった!!未だに日本がロケ解禁してない鎖国国家であったり、欧米人が持つ偏ったオリエンタリズムが大きな原因ではあるけれども、やっとファンタジーや妄想ではないリアルな日本をビッグバジェット映画でやってくれたね……の気持ちでいっぱいだよ。
(あ〜〜この気持ちのまま週末のジョンウィックコンセクエンセズの未っだに変わらないトンデモ日本描写を浴びちゃったら救急搬送されちゃうかもしれないな。。。。。)
あと、日本語話者にも英語が流暢な人物や翻訳が必要な人、と様々レベルが分かれている描写も良かった。外国語映画の日本人って英語完全に分からないバカとして扱われるか・日本語ペラすぎてどこ育ちよ(そして日本人演者ではない)というパターンばかりだから。

/旅映画であり音楽映画、かつゲーム映画。リスペクトや愛情が映画を特別なものにするなあ、レディプレイヤー1とかもそうだけど……。

/ル・マンの過酷さを表面上だけでも知らないままこの映画を体感しなくて良かった……て安堵しちゃった。。ありがとうなフォードvs.フェラーリ……。。。。(てか今更なんですけど、フォードフェラーリってBLじゃないけどめっちゃBLじゃなかったですか?)

/演出もカッコよかったなあ〜〜。ゲームカフェでGTのシートに座って集中するヤンの周りにホログラムのような車体が見え、走っているような揺れたカメラになってマジで走行しているように感じられたり、ル・マン中盤で車体がパーツに散りかつて自室で父親に見られながらも自分の技を披露してみせるシーンがフラッシュバックされたりと、ゲームと現実を繋ぐ演出がちらほら。
てかGTって日本産のゲームだったの?!(そこから?)小学生時代から父親と共にプレイしてきた作品のこと、マジで何も知らなくて目鱗だった。

/"ゲームとは違うんだぞ!!"という鬼教官の血も涙もない叱責がやがて"ゲームとは違うんだぞ笑"というヤンを励ますような小さなジョークになる、過程……泣泣泣

今はエンジニアでもあるソルターが、ピットインした時にメカニックがミスして落とした部品を咄嗟に取り付ける場面で、カッコ良すぎだろ!!!!!!!!つって鑑賞中イチ脳汁出過ぎてしまいました。。。たまんね〜〜〜〜〜サポートキャラだと思わせといて違う一面見せてくんの………。

/エンドロールの最後にスクリーンXという文字を見、確かにXで見ると良いかもな〜〜!と納得。TGMほど操縦者視点が多いわけではないけれど、サーキットの速さを感じるには適したフォーマットかもな。

/オーリー演じるダニーがソルターに抱きかかえられた時にちょっと持ち上がるんだけど、そこで初めてTwitterで言われてた"姫"を感じた。。オーリーも全然ちっさい訳じゃないんだけど、周りがバカでかいから!!!!!

/いやしかし、ダニーもソルターも、プロデューサーとして・チーフエンジニアとしてのそれぞれの仕事や矜持があって、それを守らなきゃならないしGTアカデミーの特定の誰かを贔屓することはない、という姿勢だったのが凄く良かったなあ。映画的じゃなくて。

/スタントドライバーとしてマーデンブロー本人が出演しているというのも激アツ。でも後で検索したら、観客の巻き込み事故とル・マンの時系列が逆転しているようで、なるほどそれで割れてるのかと。どういう気持ちなのよ本人は?
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