つかれぐま

ほつれるのつかれぐまのレビュー・感想・評価

ほつれる(2023年製作の映画)
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ほぼ全シーンに主演の門脇麦がいながら、彼女の内面には決して入っていかない不思議な作品だった。欧州映画のような手触り。

それでも彼女と世界の関わり方を演出で見せていく。冒頭のグランピングは「お手軽な」人間関係を望んでいることの暗喩であり、スタンダード画角はその狭い視野、ペアリングというモノへの依存。

監督は門脇麦よりも若いのか。
この若さでこれだけ達観した人間観を、一体どうやって形成したのだろう。末恐ろしい才能。