しょっぱなから映像もストーリーも奇抜で、他のことは忘れて画面に集中せざるを得なくなる。見えているものが現実のようなファンタジーのような、頭が混乱してしまうのにちゃんと没入させてくれるのがすごい。
そして物語が進んでも、どこに向かっていくのかわからなくてずっと小さなハラハラが続く。
世界は面白いことがたくさんあるけどとても残酷で、それに慣れるか、理想を求めるか、そこから目をそらすか、自分はどの生き方をしてるだろうと考えた。
学ぶことで自分を縛っているものに気づき、解放と進歩を目指す姿を描いているように感じたけど、「進歩を目指せる自由がある」と力をもらうか、「なぜ進歩を目指さないといけないのかわからない」としんどくなるか、人によって違いそう。
美しい作品のような、これ以上なく悪趣味な作品のような、色々考えたことや言いたいことはあるのに言葉にするのが難しい。
ここ最近でこれほど「遠いところへ連れて行ってくれた」と感じる作品はなかったのですごく嬉しくなった。
