小麦番長

哀れなるものたちの小麦番長のネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーが面白いか、と言われるとさして面白いとは思わなかったし、グロテスクゴシックとでも言うの?グロは別に苦手ではないけどあの世界観もあまり好きではない。
(※好みの問題で、クリエイティビティは素晴らしい。)

が、
性的快楽が遊戯など楽しいことと同じ並びの「喜び」の中でも「飛びぬけた喜び」なだけだった幼少期〜少女期から、「身体を売ってお金を得る」と言う快楽とはかけ離れた性の存在を知り(ハイティーンくらい?)、教養マダムの影響で本から知見を得つつ最後、元夫と接し女の快楽はタブーなのだと知り挙げ句、快楽は男が居なくても(相手が女でも)得られると知るまでの経緯は面白かった。
キリスト教を皮肉った「ベネデッタ」の面白さとも被るな。
精神の成長と共に変化する女性性との対峙。
エンドロールの諸々映像は◯◯◯◯◯ですよね、たぶん。

“可愛い子には旅をさせ” たゴッドパパ、ウィレム・デフォーが良かった。
危うさはあるものの、「そういう関係」にはならない絶対的な父性。
エマ・ストーンの演技はララランドの時も思ったけどさほど。ボールが取れない二番目の被験者の娘の方が演技良かったよ。(けど獲るんだろうなオスカー)

有名デザイナーの衣装デザインらしいけど、あのボリュームスリーブ(パワーショルダー)デザインはやっぱり“ 主張する女” “自由を得る女”的な意味合いなのかしら。

この監督の作品とは相性合わないんだけど、話題になった聖なる鹿殺しが未見なので観てみようかな。
小麦番長

小麦番長