きゅう

哀れなるものたちのきゅうのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

私の心も身体も私のもの。
原作未読、映画鑑賞して気になったので読みます!

人間の変化を見事に描いた傑作。
特に人の人生、見た目は大人のまま変わらないからこそ、内面の変化を描き出す。
演じきったエマ・ストーン素晴らしい!

純真に自由を追い求める主人公とそれを阻もうとする障壁…それは人であり社会であり…
常識(良識)に囚われる人々と、そんなことは気にせず行動する主人公。

物語序盤はとても居心地悪くて…
物のように扱われる無知で非力なベラが周りから好きなように管理されている、「籠の中の乙女」とか思い出すけど、息が詰まりそうな感じ。

物語が進むにつれ、ベラは自分なりに思考して行動に移すようになる。それによって痛い目にも合うけど、彼女の精神性は確実に成長して変化している。
エマ・ストーンがまっすぐな目で、常に堂々としているから、悪くなったように見える展開も悲惨なものには見えない。

結末は、彼女が自分を管理していた男達側に成り代わっただけでは…?
でも、思えば彼女はこれからもまだまだ成長して変化していくのだし、物語としては終わっても、彼女の人生はあれで終わりじゃない。
少なくとも彼女は、学んで変化できる人で、社会とかの変化にも興味を持つマッドサイエンティストだろうね…

だんだんと不思議な世界に引き込まれて夢中になってました…おもしろい!
音楽が一番好きかも、あのなんとも定まらない感じが合っている。
ファッションが素晴らしいし、街ごとにしっかり世界ができていて見事。
鶏犬とかゴッドから出てくるガスも好き。
きゅう

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