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哀れなるものたちのnaocoのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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自分の身体をどうにかしていいのは自分だけというのは人権の基本であり、そういう話なのかと思っていると、最後の最後でどえらいモノが出てきて、内なる狂暴さを飼いならす知性、みたいなことも考えてしまったりする。不思議な作品。

ベラは頭と同時に生殖機能も手術されていたんじゃないか…という気もしたりした。身体的な女性性のネガな部分が全然ない。術前のヴィクトリアが妊娠を憎んでいたことなんかを思うと、女の身体を持っていることに対する葛藤のなさが…。果たして、身体に対する葛藤というのは成長期に生じるものであり、生まれながらにして女の身体を持っているとあんなもんなんだろうか。

衣装のテキスタイルがほんとうに美しかったなあ。フリル、チュール、キルティング。衣装展やったらいいのになあ。
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