まりえってぃ

哀れなるものたちのまりえってぃのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.1
ファンタジーの世界に潜むリアルがカオスを引き出す。
相変わらずのヨルゴス・ランティモスで、人間の欲望、醜さが惜しみなく描かれるから清々しい。
成長前の自由奔放なベラも良いんだけど、個人的には売春宿での労働によって変化していく姿、その方法がたまらない。
そこに加え、セットも衣装も素敵。
「哀れ」とはなんであろう。人間は無意識に他者を見下したり、否定したりする。しかし、だからこそ突き放すのか、それでもそこに慮る気持ちがあるのか、別の感情も混在し、言動に繋がるのだろう。
あらゆる選択は一筋縄ではいかないと思う。なのでベラの行動は納得。
終始おもしろかった。
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