竜平

ボーン・スプレマシーの竜平のレビュー・感想・評価

ボーン・スプレマシー(2004年製作の映画)
4.3
シリーズ第2作目。舞台は前作から2年後、自身の正体を突き止め平穏が訪れたかのように見えた「ジェイソン・ボーン」のもとに過去の因縁と新たな敵が、というところから始まる話。

監督は『ユナイテッド93』『キャプテン・フィリップス』などのポール・グリーングラスにバトンタッチ。前作に引き続きフランカ・ポテンテ演じるマリー、そしてブライアン・コックス演じるCIA長官などが登場。初登場となるジョーン・アレン演じる「パメラ」が今作と更に次回作でも良き役どころ。あとミシェル・モナハンやカール・アーバンがちょい役で出てたり。とりあえず前作からの流れで見ると序盤のとある展開になかなか驚くはず。まだ記憶の戻っていないボーンが、前作ではほんの少し触れられる程度だった「トレッドストーン計画」の更なる真相と、とある過去にも迫っていく。で、またしても渦巻く陰謀によって窮地に立たされるボーンなんだけども、相変わらず冷静にこなしていく様がやっぱりかっこいい。追われつつも今作はボーン自身が「追う側」へ、ここでの高い諜報能力にシビれる。常に相手の二手、三手先を行く展開、またそれを見せるテンポ感も素晴らしいのなんのって。終盤、さすがのボーンも追い込まれるガチ大ピンチの怒涛のカーチェイス、これはマジで見どころ。

自身の過去との対峙、消せない罪と向き合うドラマというのもじつはグッとくるところ。前作同様、ストーリーに関して観客側が何か深掘りするようなものはなく、とにかく単純に見て楽しめる、そんな娯楽作品。これはもちろんいい意味でね。で今作に関しては前作越えまで果たしてるんじゃないかなと個人的には思う。良き続編。お次は『ボーン・アルティメイタム』。
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