またたび

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊のまたたびのレビュー・感想・評価

3.8
ケネス・ブラナーのポアロもの作品第三弾ということで鑑賞。
1作目と2作目のオリエント急行殺人事件もナイル殺人事件も過去に映像化済みで、前者はキャスティングを含めて名作過ぎて比べ物にならず、後者もテレビドラマ版(ポアロ役はデビッド・スーシェだが、彼が一番原作のイメージに近い。今、水曜夜9時からNHK BSプレミアムで放映している)が出来すぎていて、なぜ、ケネス・ブラナーが今さらアガサ・クリスティーなぞ古典をやるとずっと不思議に思っていた。

私としては、ケネス・ブラナーはハリウッドに進出する前の方が、エマ・トンプソンとパートナーだった時のほうが好きでした。
そしてなんといっても、私は小学四年生の頃からアガサ・クリスティーの大ファンで、ハヤカワミステリーのポアロものとミスマープルものは全て読んでいる。
だから、今回のベネチアの亡霊は、オリジナルか?と一瞬疑ったが、観ているとハロウィン・パーティーという原題の作品の映画化という事に気づいた。だから、途中で犯人も誰かはわかったが、脚本家の脚色が良かった。原作は医者の子供は出てこなかったと思います。その脚色のおかげで、サイドストーリーができて良かったです。
これまで、以前にも映像化されている作品ばかりやってきたが、今回はベネチアという仮面舞踏会がある舞台がミステリーの映像化にマッチしており、題材選びの勝利といったところか。
これまでの3作のなかでは比較対象がなかったのもあるかもしれないが1番良かった。
またたび

またたび