パケ猫パケたん

BAD LANDS バッド・ランズのパケ猫パケたんのレビュー・感想・評価

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)
4.1

『ヘルドックス』(2022)の、原田眞人監督・脚本作品

原作小説は、黒川博行の『頸草』(けいそう) (2015刊)

詐欺師グループを巡る運命の物語

役者が豪華、安藤サクラ&山田涼介の詐欺師姉弟、生々しい悪役会瀬勝久、超絶自己チューIT 社長淵上泰史、毒のある天童よしみ、枯れたヤクザ宇崎竜童《刺青 TATOO あり》など

大阪が舞台

西成区と、淀屋橋界隈で撮影されている
その対比が凄い

まぁ、オイラ🐱、大阪の中心のひとつのビジネス街、淀屋橋に縁があったので、ワクワクしたよ、中之島図書館とかね

ただし、淀屋橋という整然とした繁華街で、詐欺師がカネのやり取りするのは、目立ち過ぎて不自然とは思う
そもそも、電車の乗り換えとかもあるし、西成の人間は淀屋橋に寄り付かない
とは思う、大阪出身のオイラの嗅覚
(👁️👃👁️)

原田監督は、静岡県出身らしい

下町としての、西成区が、どす黒くかつ生き生きと描かれている、飛田界隈の串カツ屋とか

寂れたビリヤード場とか、ヤクザの賭博(とば)とかも舞台になっているので、これが、オレの知らないディープ大阪か~と堪能したが、これは、滋賀県彦根市の
ロケだったん、だね、原田演出の巧さ

美女だらけのIT企業が曲者で、あぁこんな会社もあったよな~ 半ば羨ましいと思いつつも、やっぱりこの社長は女狂い👩✨💋で、しかも天才、女どもは社長の女ぽくて、レズ的展開もある
こういう、歪んだ上流階級を描くのも巧い原田監督

片耳が聞こえない安藤サクラと、育ちが悪くてサイコな性格な山田涼介の息があっていて、バディと呼んでいいのかどうか、姉弟なんだけれども、妖しくて最高

天童よしみのセリフ
「舐めたらあかんで」🐱w


映画の冒頭、バッハの名曲《サラバンド》が鳴り響くのだが、《サラバンド》
と言えば、キューブリックの『バリー・リンドン』(1975)を連想させる
ある意味、この映画📽️も格調の高い人間ドラマに昇華されていて、巨匠が好きな努力の人、原田眞人監督の執念を感じる

また、かのイングマール・ベルイマンの遺作も『サラバンド』(2003)なので、機会があれば、ゼヒ観てみたい♪

最近、日本映画が重厚になってきて、とても嬉しい🎵



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2023ー98ー77