今年の日本映画のベストを争う、秀作です🐱🎵
ヴェネチア映画祭審査員大賞(銀獅子賞🦁)受賞作品 🐱👏👏パチパチ
『悪は存在しない』 (2023)
🇯🇵日本 106分
●スタッフ
監督・脚本
濱口竜介
音楽
石橋英子
撮影
北川喜雄
企画
石橋英子
濱口竜介
(オリジナル脚本作品)
●🐱レビュー
映画📽️は冒頭、タクミの一人娘ハナ👧✨の、目線から始まる、ロングテイクである
目線は、冬の田園地帯の林の梢を、ずっと見上げている、青い空の木々は、ロングテイクもあってか、美しいと同時に、張りつめた緊張感がある
長野県のとある郊外、タクミ(大美賀均)は、便利屋としてこの村で働いている
この村は、開拓地であり、東京からの移住者がちらほといて、人口は少しずつ増えている
開拓地なのに、村人たちは、閉鎖的ではえる
その村に、新しいキャンプ地として、開発を行おうとする、芸能事務所
タカハシ(小坂竜士)と、マユズミ(渋谷采郁)はその事務所の社員であり、住民に説明会を行う
社長や、開発のコンサルタントは、説明会に来なくて、住民の不信感は高まるばかりである
しかも、コロナ禍の補助金目当てで、開発をしていることが分かり、最低😿
書類と説明会が揃っていれば、補助金が降りてしまうので、政府もいい加減である
さて、上記でも判るとおりに、この映画📽️は、環境破壊の問題を扱っており、一種の社会派ドラマになっている
濱口竜介は、『寝ても覚めても』(2018)の様に、割りと恵まれた階級の、とうでもいい、変な恋愛模様を描くので、苦手ではあったが、『ドライブ・マイ・カー』(2021)から、平和を扱っているので、貴重な映像作家に成ったと思う
苦手感が失くなって、精緻な田舎の風景と、独創的なストーリー、会話が展開されて、没入感がある、素晴らしい
特に、クルマ🚗の中での、タカハシとマユズミの、着地点の見えない会話の妙は、濱口竜介しか、撮れない独創性だと思う🐱
今年の🇯🇵日本映画のベストワンを争う、秀作である
さて、関係性について
①ロベール・ブレッソン
長回し、素人俳優の起用、演技のない会話など、確か、濱口竜介監督が敬愛しているロベール・ブレッソンをトレースしていると思う
素人の日本人の演技に、その長回しに、緊張して、観いってしまうオイラ🐱
ただし、主にフランスの美男美女を使うブレッソンの映画📽️は、妙に艶やかであるのに対して、この映画📽️はそれほどの演者の魅力はない、まぁ、そらそうだよね😿、日本人だからさぁ
ただし、ハナちゃん👧✨は、ワールドクラスに可愛いらしくて、劇中の鹿🦌や馬🐴などの動物たちと、等しく無垢である存在である事が分かる
だから、ハナちゃん👧✨を守るために、環境を守るために、タクミはラストで思い切った行動を取ったのであろう
無垢なる存在としての動物、ロバは、同じく、ブレッソンの『バルタザールどこに行く』(1964)で描かれているので、今後、鑑賞したい🐱🎵
また、『バルタザール、』に触発されたであろう、イエジー・スコリモフスキの『EO イーオー』(2022)も、この映画📽️の確実な先達であろう
②小津安二郎
濱口竜介監督が小津安二郎を敬愛しているのか、どうかは忘れたが、多分そうなんだろうなぁ
画面に赤い色を射して、活性化させる美意識な点が同じ
ただし、この映画📽️での赤色は、血の色の赤でもあり、不吉でもある
上流に住む人類たち、即ちご先祖たち(と我々)が、環境に理不尽な事を続けてしまったので、取り返しのつかない事態と成っている😿
KBCシネマ🎦 (聖地枠)
シネマ2
2024ー52ー43