もけ

赤と白とロイヤルブルーのもけのレビュー・感想・評価

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)
5.0
ものすごく久しぶりに映画を見ました。

LGBTの映画は現実を反映しすぎて暗いのが多いですが、本作は困難な部分も含みつつ明るいラブコメで爽快感。

高校生の時に『モーリス』を見て暗い気持ちになって
何年か前に『君の名前で僕を呼んで』を見て
まだこんな暗ーい展開なのかとやさぐれていましたが
やっとその感じをぶち破ってくれる作品が出てきて嬉しい気分です。

もちろん『おっさんずラブ』も『きのう何食べた?』も見ていて(ちぇりまほは見てない)、どちらかというと何食べの方が好きで、ラブコメだけどファンタジーすぎない匙加減が好みなんだなと思いました。

公人同士の同性愛というところ以外にもたくさんの多様性を刺激する表現があって
米国大統領が女性だとか、その旦那さんがヒスパニック系とか、シークレットサービスが黒人女性だとか、英国首相も女性だとか、
私も最近はポリコレ盛り盛り表現に食傷気味だったのですが
これはなんだか軽やかで嫌味がなくてよかったです。
本当にしれっとしている。
今のところこうはいかないけど、こうあったらいいよね的な世界観。


『ラブ・アクチュアリー』で、ヒュー・グラント演じる英国首相が、米国大統領とバチバチな時は、女性へのセクハラで表現してたな…というのをふと思い出して、
そういうのも表現だし現実の反映から抽出されたものだからいいんですけど
そういう方法じゃなく、ラブコメ的な行き違いでいがみあってたのが…
みたいな設定はうまいなと思いました。


あとは、イギリス英語とアメリカ英語の表現の違いをネタにした動画などを見ていたので、そういうやりとりが出てくるのが面白かったです。
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