ともなり

野球どアホウ未亡人のともなりのレビュー・感想・評価

野球どアホウ未亡人(2023年製作の映画)
3.0
SNSで背中を押され、導かれるように鑑賞する事に。
60分って意外に長いんだな〜と。思ったより濃かったな。
一言で言えば野球物の常識をぶち壊した映画。コメディではないんだけどね、何なんだろう。事前の評判を見るとスポ根とポルノ映画をかけ合わせた映画との事。でもどちらのエッセンスもガッツリではなく少なめだった。

まず9人でやる野球は出てこない。そもそも総出演者が9人もいない。ピッチャー対バッターのタイマン勝負のみ。しかも投げる球は基本すべてデッドボール。しかも金玉とオッパイを狙い撃ちする容赦なしの魔球ばかり。バッターの打球も全てピッチャー強襲というバイオレンスな展開。野球というより格闘技、いやルール無き果し合いだ!主人公夏子の夫も顔面直撃の打球で死ぬし。とにかく野球シーンは全て痛々しい。

ストーリー展開は強引で、疑問を感じたら全編疑問だらけになる。細かい事はもちろん大きな事も気にしてはいけない。そういう映画なのだ。

低予算で撮った手作り感は好感が持てる。それでいてZ級サメ映画のような投げやり感はない。
主役の2人も良かった。藤田健彦演じる重野監督のどSな狂気っぷりもハマってたし、森山みつきのMっけタップリの未亡人役も良い。
ラストの夏子の笑顔が印象的だった。『戦場のメリークリスマス』ラストシーンのビートたけしの笑顔を思い出す。
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