Ryosho

ファッション・リイマジンのRyoshoのレビュー・感想・評価

ファッション・リイマジン(2022年製作の映画)
4.0
今の消費者にできるのは、今持ってるものを大事にすることと、そう出来ないものは買わないってことだけだと思う。

2021年にWWDがやってたSDGsのウェビナーを聞いてて、なるほどなと思ったことがあって、「サスティナブル時代における消費者の理想のあり方は?」といった内容のアンケートか何かで、「普通に買うこと」と答えた人がいたこと。
一瞬、え、ん?どうゆうこと?ってなるけど、それは今が消費者も一緒になってみんなで頑張りましょう!ってノリが当たり前になっていて、そこを理想として目指そうとしているから。「普通に買うこと」は、それより一段高い理想で、たとえ目を瞑って手に取ったものをそのままレジで買ったとしても、その商品がサスティナブルなものであるという状態。
たしかに消費者にとって、そうなれば理想だろうと思った。作って売る側の人間が考えを変えていくことの方が消費者の意識(環境リテラシー)に委ねるよりも、早く大きな効果を生むはず。だってそもそも買いたい服を決めるってだけでも、意外とエネルギーを使うもんなんだから。やっと決めた人に、プラス「環境のこと考えてる?」なんて言うのは、いくら世の中や地球を大切にしても、人のメンタルの方はノーカウントになってる。昔ビーガンの友達とランチしようってなって、その子と入れる店を探す間にランチタイムが終わってしまったことがあった。その時の空腹のような、何かよく分からない虚しさがSDGsと背中合わせだろう。
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