恋人の浮気と、その動揺が招いたバレエ公演中の転倒で心にも体にも傷を負ったエリーズ。
そんな夢を断たれる不安に心を乱す彼女が休息の地での出会いを通し再び表現する喜びに目覚めていく…
クラシックから現代舞踊へ。新たな世界の新たな感性に刺激を受け上昇するダンサー人生第2幕を軽快に見つめる良作！
一糸乱れぬ優雅で美しい舞が観客を魅了するバレエ公演の舞台裏で明らかに動揺を引き摺るエリーズを捉え続ける冒頭。からの〜タイトルへの流れがクラシックな美に囚われないこの先の物語を象徴していたし、ダンスも人生も白か黒、古典的か現代的かに縛られることなく新たな可能性を見出す事が出来る！
と言ったポジティブなメッセージを伝わってきた。
まあ再生への道のりが順調過ぎる展開はちょい気になるけどw表現への衝動に駆られる瞬間などを情感豊かに描いてるし、地を蹴り躍動するコンテンポラリーダンスに宿る生命力、苦境を超えて人生を楽しむ方法が優しく響いてきた。
そして主演をつとめる現役ダンサー、マリオン◦バルボーの可憐な魅力とエネルギッシュなダンスにも魅了されました。
セドリック◦クラピッシュ監督の映画は〝青春三部作〟ぐらいしか観てないけど、そのどこか抜けた空気感もチラホラ感じたし、フランソワ◦シヴィル演じる理学療法士やエリーズのパパなど優しいけど少し格好悪い男たちの可愛げは今作でも健在でしたw
