バレエ舞台裏&表の様子を描くプロローグ。からのオープニングクレジットで、ちょっと野心的な在りように度肝を抜かれる。嗚呼、これはわたしが予想していたような映画じゃないんだと。だからなんかわくわくした。あたらしいものと出逢える予感がした。
26歳で夢を描いていた世界から退かなければならなくなる。次の世界へ。その模索。クラシックバレエの天に向かうような踊りも素晴らしかったし、コンテンポラリーダンスの野性的な、地を自由に這い回るような踊りにも目を奪われた。なにより、主役を演じたマリオン・ボルバーの素晴らしさ。キッチンカーのふたりとか、整復師?の方とか、スタジオ付宿泊所?のおばあちゃんとか、周囲の人々も良き。お父さんの涙にももらい泣きした。
3.9点満点での4.0点映画(アタシにとっては)。監督は伝えたいことがいっぱいあって、それを台詞でも詰め込みたいような。女性の在り方についても主張したいことが込められていた。バイトのモデルとなっての撮影場面での、それおかしくないですか?的な発言には清々しさを感じ、いいぞいいぞもっとやったれと拍手を送った次第。ユーモアの差し込み方がうまくて、観客みんなで声だして笑った箇所もあった。
エンドクレジットはオープニングクレジットと対になっていてそれも格好良かったなー
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・ヒマラヤ登頂した女性の言葉「低い場所で転んだから 高いところへのぼれた」
・クラシックバレエの古典的名作に於ける主役の女性というのはたいてい~~~なんだという話は、驚いたし心に残った。でもこの映画は、クラシックバレエ&コンテンポラリーダンス、どちらも讃歌している映画だと思う。
・♪Vitamin C♪でのダンスのとき、インヒアレント・ヴァイスまた観たくなりました