出会いからアメリカに行くまでが、ガーリーでとても良かった。とくに会えない時間の、雑誌切り貼り&レコジャケ飾り〜が、ソフィア・コッポラ真骨頂。
プリシラもエルヴィス色（黒髪・No柄物・No茶色！）に染まる前のほうがかわいいし。
言わずもがな、バズ・ラーマン版『エルヴィス』とあれこれ被るのだけど、男性視点・女性視点として見比べるのは面白いかも。
正直、有名人の旦那と結婚して、こんな結末になる、という物語はたくさんあって、最近だと『マエストロ その音楽と愛と』を思い出した。
よくある話だな、えっこういう終わり方なのか、ソフィア・コッポラの割になんか薄いな…という感想。
…を、観終わった当初は持っていたのだけど、他の方のレビューを見たり、時間がたって改めて思ったことは。男性と女性とでだいぶ観た印象は変わるということ。
「Love Me Tender」の歌詞も、エルヴィスが書いたわけじゃないけど、映画を観る前と、映画を観た後では、歌詞に対する印象が変わってくる…。
女性の視点をもって（もてるのか？）思い直すと、かなり緻密に、機微を描いて作られてる。のに緻密に見えないのは流石ソフィア・コッポラなのかも…！
観てすぐ分からなかったのは、空気が読めない男だな…と反省。ちょいちょい「ん？」と引っかかるポイントはあったんだけど。
ソフィア・コッポラの若い頃の経験とかも、映画に昇華されていそう。
でも、今作、ウディ・アレン（またややこしい例え…）の映画作りのようなベテラン感が出てるなと感じて、ソフィア・コッポラももうその域に入ったのかと思った。次作も楽しみ。
