ゆっきぃ

6月0日 アイヒマンが処刑された日のゆっきぃのレビュー・感想・評価

3.8
ホロコーストに関与したナチス親衛隊アドルフ・アイヒマンの処刑火葬に関わった、市井の人々の目線で描かれた物語。

処刑、火葬が禁じられてらいるイスラエルでこれが実行されたというのも興味深いが、それ以上に同じユダヤ人でも立場や世代が違うとこんなにも捉え方が違ってくる事に驚く。

戦後生まれで主人公的な少年ダヴィドくんの主張の変化にも注目してほしい。


今回、上映後のトークショーで、作品に登場するユダヤ人の言語や人種についても解説があり(作中にはヘブライ語、アラビア語、スペイン語、その他複数の言語が登場する)これがかなり理解を深めさせてくれた。

字幕だとアラビア語だけ違いがわかるようになっていて、その他の言語は普通の字幕になっているが、実は言語の違いも重要だったりする。解説なければ私も気づかなかった。

ホロコーストの悲劇はもちろんだが、ユダヤ人やユダヤ人社会を理解するという意味でも面白い作品であるように思える。

ユダヤ人やイスラエルについての知識の有無で、少し感想や評価が変わってくる作品かもしれない。
ゆっきぃ

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