ぽん

ナポレオンのぽんのネタバレレビュー・内容・結末

ナポレオン(2023年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

あの辺りの歴史を概観できてウィキ読むより楽しくお勉強できる、ぐらいの感覚で観ました。
ただ、ナポレオンってそんなにジョセフィーヌ一筋だったのかねって納得いかず。あの時代だからしょーがないのかもだけど閨房のお作法もちょっとアレで。ジョセフィーヌもずっと食えない女って雰囲気でなんだか。

なにより石女の彼女を離縁してハプスブルク家から嫁もらって血筋に箔を付けたナポからは、ロマンチックな心は見えない。(映画ではそれらしく演出していたけど) 若き後妻のマリー・ルイーズにしてももっと複雑な思いがあっての御輿入れだったろうに順応しすぎ。
個人的にはエモさを感じるシークエンスがあんまりなかったかなぁ。

一方で戦争パートは良かったと思う。リドスコ作品を観てる感アリアリで。
トゥーロン攻囲戦の奇襲、至近距離の肉弾戦、動物好きを打ちのめすグロ演出。(涙) アウステルリッツ会戦での砲撃の爆音、ダイバー目線の沈む兵士と赤く染まる湖水。ワーテルローの広大な丘陵、陣形を見渡すパノラマビュー、隊列を組んで進む歩兵団、イギリス軍の方陣(コレ絶対やりたくないわー)、駆け巡る騎兵隊、等々・・・。
戦争映画が得意じゃない自分でさえ高揚感のようなものがあった。

うーむ、これはリドリー・スコットの『戦争と平和』なんでしょうか。
恋愛パートと戦争パートで織りなす大河ロマン。戦争パートで熱入るのもトルストイ爺さんと一緒w
ぽん

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