かめの

市子のかめののレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
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やや演出過剰と思えるシーンが多いけど、もっとエグく、グロく見せられたところを間接的に描いて、ちゃんと描きたいものだけに焦点を当てていたのは好印象かな。

押し付けられたも同然の残酷な運命に、どこかで正しい道を選ぶことも出来たんじゃないか?とも思えるけど、貧困の連鎖が知性の欠如を招き、一度間違いを犯すともう罪を重ねるしかないと思い込んでしまう、ということか。

もう観たくないけど、
観ておいて良かった作品。

【追記】
気になったのは、北くんがいかにも「陰キャ」な人物として描かれているところ。クラスではイジメられ、好きな女の子に会いたいばかりにアイスを食べまくる。
大人になっても市子に執着し、漫画ばかり並ぶ本棚、ゲーム用の椅子に座って生活している。いかにも、すぎるが、そういうステレオタイプにさほど違和感を持たない自分も染まっているということか。彼ならやるかもしれないと。
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