このレビューはネタバレを含みます
自分より美しい人と再婚を……と言い残して亡くなった王妃の遺言に従って、娘と結婚しようとする王様。現代の倫理観では理解できないが、妖精も大反対、王女を城外へ逃がす。
汚い姿に変えられてしまう、可哀想な王女、かと思いきや意外にもしたたかで、王子様の訪問を知るやいなや、小屋に戻って美しく着飾り、小鳥のように歌い出す。偶然のように見せかけて、もちろん鏡で彼の姿はチェック済み。
王子様にお菓子をと頼まれて、歌いながら作る王女を観ながら、あぁこりゃ美しいドヌーヴを撮りたいがための作品だったのかと納得。突然つけていた指輪をぶっ込むのには笑ったけど。
なんやかんやで無事、王子様と結婚できることになった王女。後の関門は父親かと思っていたら、ヘリを飛ばしてやって来た父親は妖精と結婚したからまた一緒に暮らそうと微笑む。複雑そうな表情で目を伏せる娘。これで万事解決と言い切るには気持ち悪いが、ハッピーエンドらしい。
童話的で美しいが、子どもとは観たくないような、不思議な映画だった。