麻菜

市子の麻菜のレビュー・感想・評価

市子(2023年製作の映画)
4.4
人は幸福な時、思わず具象的に流れやすい
現実をまるっきり受け入れようとする
しかし不幸な時、形象は崩れる
否定の中に削ぎ落とされる物象は、線になり、点になり、記号になる
その中で崩れたままの抽象は、まるであの夏のようだった
軽薄に人間をカテゴライズして、「分かっている」と安心したがる馬鹿な大人たち
地獄にも、花火の音が聴こえますように
麻菜

麻菜