雰囲気はあるし演技もいいし脚本の構成も凝ってるのに、一本の軸が無い気がした。
ワンシーンワンシーンは見ごたえがあるのに、全体を見終わった後に心に残るものがない。
主人公にこれでもかと過酷な運命を背負わせてはいるが、そうさせてしまった社会に対する問題提起も希望も見せず、ただ「悲しいから泣いてください」という感じのエンタメ映画だった。
同級生の男の子のキャラクターは興味深かった。純粋に自分はヒーローだと思ってヒロインを守ろうとするけど、はたから見ると気持ち悪いストーカー。あんまり他の映画で見たことがなかったので面白い。