よつゆ

ミラーズ・クロッシングのよつゆのレビュー・感想・評価

ミラーズ・クロッシング(1990年製作の映画)
4.8
コーエン兄弟の傑作サスペンス。

一見するとギャングもののサスペンスムービーだが、実はすごくコメディ。
そのコメディさが、作品のダークでシリアスな雰囲気に隠れており、笑える部分とシリアスでカッコいい相反するムードが合わさり、独特な世界観を作り出している。

普通に考えてガブリエル・バーン演じるトムは二枚舌のクズ野郎。
そんな男がダンディにめちゃくちゃカッコよく映されており、トムのついた嘘によって物語も二転三転してゆく。
その複雑ながらも巧妙な展開が面白い。

ジョン・タトゥーロもやはり素晴らしい。
彼がいたからこの映画のあのシーンが生まれた。
ミラーズ・クロッシングを象徴する名シーンは一生忘れられないだろう。

画作り、物語、役者、どれをとっても一流の作品。
よつゆ

よつゆ