パピコ

青春ジャック止められるか、俺たちを2のパピコのレビュー・感想・評価

3.8
「ただで起きないために、転べ」
映画監督若松孝二が作ったミニシアター。
そこに集う若者たちの夢と葛藤を描くストーリー。
この作品の監督の青春時代を実名で描く。

映画に青春をジャックされた登場人物たち。
若い映画監督を夢見る男女2人。
それを見守り背中を優しく押す映画館支配人。
それを厳しく指導しながら、背中で教える若松監督。
この大人2人の若者への視線がじんわりと心が温まる作品でした。

今の倫理観だとパワハラでアウトな若松孝二監督。
ただ人間としての魅力があり、確かについていきたいと思わせる。
こういう人に青年期に出会えるかどうかって大事。

1980年台の映画業界の雰囲気も感じることができる。
ビデオ、レンタルビデオ屋、アダルトビデオの出現で映画業界は変革を求められる。その過度期。
名画座、ミニシアターの意義が強まっている現代につながる歴史を感じれてよかった。
この作品が全国のミニシアターで流れることを願う。

映画館で働いてみたいなあ
週一3時間だけとか働かせてくれないかな笑
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